足立区の教育事情
足立区は、「だれもがそれぞれのステージで教えあい学びあうことをめざして」という目標を掲げ、家庭・学校・地域の三位一体で教育事業に取り組んでいます。
もっとも力を入れているのは、子どもたちの興味を広げ、多角的な視野を養うための体験型事業。地域や機関と結びつきながら、様々なプログラムを行っています。
そんな足立区の、具体的な教育システムを見ていきましょう。
※本データは、2014年5月30日現在のものです。詳しくは足立区役所までお問い合わせください。
保育園
足立区には38の区立保育園と42の私立保育園、14の公設民営保育園があり、これらはすべて板橋区認可保育園です。
保育料は保護者それぞれの前年の所得税額の合計で決定します。家庭の経済的な事情等により支払が困難となった場合や扶養家族が増えた場合、児童の怪我や病気等により通園を一時停止した場合など不測の事態が生じた際は、申請により保育料を減額・免除する制度もあります。
区立学校
足立区には、70校の区立小学校、37校の区立中学校があります。
私立幼稚園・学校
足立区には、私立幼稚園が52園、私立中学校が1校あります。
公立小・中学校の学校選択制
足立区では、学区域通学を希望する方を全て受け入れた上での特例として、保護者・生徒自身が、各学校の通学区域外から学校を選ぶことができる「学校選択制度」を小中学校の全校で採択しています。
希望者全員の受け入れが困難な学校については、公平性を確保するために学区域以外からの希望者で抽選を行った上で入学者を決定します。学校を選択する際に、うわさなどに惑わされず、しっかりと自分の目で確かめてもらえるように、全ての小・中学校において6月、10月の年2回、学校公開期間も設けられています。
各学校ごとの受け入れ可能な人数の上限は、足立区の公式ホームページでお確かめください。
特別支援学級
足立区には35の特別支援諸学級があります。
- 弱視学級(1校)
拡大鏡等の使用によっても通常の文字・図形等の視覚による認識が不可能など、視覚障害によって学習に遅れやつまずきを感じている小学生・中学生が対象です。
- 難聴・言語学級(3校)
聴覚に障がいがあったり、正しく発音ができなかったりなど、コミュニケーションや学習・集団生活などに困難がある小学生が対象です。
- 情緒障害等学級(5校)
人との関わりや集団参加が難しかったり、特定の学習に著しい困難があるなど、情緒面・行動面で個別の対応が必要な小学生・中学生が対象です。
- 知的障害学級(26校)
知的発達に遅れがあり、身辺自立や集団参加に特別な配慮を要する、障がいが比較的軽度な小学生・中学生が対象です。
また、障がいの状態に応じて、「筑波大学付属大塚特別学級」「都立葛飾ろう学校」「都立水本特別支援学校」「筑波大学付属大塚特別学級」など、都立特別支援学校及び国立大学附属特別支援学校への進学も選択できます。
足立区独自のユニークな教育事業
足立区では、独自のユニークな教育事業を多く行っています。
- 「おいしい給食」の取り組み
足立区の給食は、できたてを提供するために「各校調理方式」をとり、天然だし・薄味を基調に、各校に配属された栄養士が、すべて食材から調理しています。活動が話題を呼び、平成23年には『東京・足立区の給食室』という、足立区の学校給食レシピを家庭用にアレンジしたレシピ本が出版されました。足立区の公式ホームページでは、各学校の給食レシピが公開されています。
- 小・中連携事業
教育委員会では、近隣の小学校と中学校をパートナーにし、小学生が中学校の授業を体験したり、中学校の先生が小学校で授業をしたりなど、様々な「小・中連携事業」を進めています。事業対象のモデル3校(皿沼小学校×加賀中学校、千寿常東小学校×千寿桜堤中学校、花保小学校×花保中学校)では、ゲームの要素を取り入れた英語の授業などが行われ、生徒・保護者からの好評を博しています。
- あだちこども百人一首大会
足立区は毎年、「あだち子ども百人一首大会」を開催しています。2013年3月2日に4回目の大会を開催し、区内の全小・中学校(小学校71校、中学校37校)の446人もの選手が参加しました。この大会を通じて子どもたちが、日本の伝統や文化を学び、日本の言葉の響きに慣れ親しんでいけるように今後も取り組みの充実・発展を図っていく方針です。
- 副担任制度
足立区は、児童・生徒が確かな学力と生活習慣を身につけるために、全小・中学校に「副担任講師」を配置しています。副担任は、少人数指導やチーム・ティーチング等の多様な学習指導や、きめ細かな生活指導を行い、担任と一緒になって子どもたちの学校生活をサポートしています。
- 「あだち 子ども ものづくりフェスタ」
足立区教育委員会では、平成20年度から「ものづくり」を通して、ものをつくる楽しさや、ものを大切にする心を育てるために、「あだち 子ども ものづくりフェスタ」を開催しています。過去4回の開催では、区内各小学校の児童が製作した作品の展示や、スライム作り、勾玉づくり、江戸風鈴絵付けなどができる体験コーナーなど、地域と学校を結ぶ内容で賑わいました。
- 体験!1日大学生
平成22年度から、区内の中学生に大学の講義を体験してもらい、進路選択に役立ててもらうことを目的に、足立区と帝京科学大学が連携して取り組むプログラムです。昨年は、足立区内の千住キャンパスに集まり、「動物の行動を見る」「いじめを学習する」「いのちの重さを考えてみよう」など大学の先生による計10コマの講義の中から、自分の希望する講義を2コマ選択し、それぞれの教室に分かれて講義を受けました。
- 魚沼自然教室
区立中学校では、平成22年度から2泊3日の自然教室を、友好自治体の新潟県魚沼市で実施しています。昨年の田植え・稲刈り体験では、完成したお米を各校の給食のメニューに組み、「体験をともなった食育」に取り組みました。田植え・稲刈りの他にも、林業や登山、地域との交流、食文化など、都会ではめったにできない体験を行うことができます。
- あだち放課後子ども教室
足立区教育委員会では、地域の協力の下、放課後の小学校で、自由遊びや自主学習、学年を超えた交流などを行い、子どもの安全・安心な遊び場を提供しています。平成24年度は、実施日や会場の拡大や、全校での週3日、2会場以上での実施を目標に取り組んでいます。
詳しくは足立区公式ホームページをご覧ください。
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